生物の多様性

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湿地は動植物の宝庫です。トンボ、オランウータン、カエル、トラ等の様々な動物が生息する熱帯雨林から、夏季の渡りに向けて水鳥が繁殖し、回遊のため海洋哺乳類が集まる北極、イルカが集う海岸、湿地があらゆる生物種の季節的なライフラインとなる乾燥地まで、湿地には数多くの動植物が生息・生育しています。

私たちはあとどれくらい長く、これらの湿地の驚異を楽しむことができるのでしょうか?

淡水域に生息する哺乳類、爬虫類、両生類、鳥類、魚類の世界の個体群は、1970年代以降、急激に減少しています。湿地やそこに棲む生物種は、世界中の人々に喜びをもたらすだけではなく、地域社会の暮らしにとってもなくてはならないものです。

国際湿地保全連合は、湿地が社会にとって本質的に価値があり重要であることを人々に気づかせたり、知見に基づいた管理や保全のための基礎知識を提供したりすることで、代表的な湿地の再生や生物の保護をすすめる努力をしています。

水鳥

水鳥は、湿地に依存しながら多くの国や大陸を超えて数千キロメートルを移動し、壮大で周年的な渡りを行う鳥類の多様なグループです。湿地間の繋がりが減少することによって、水鳥も減少していきます。

水鳥の保全と国際湿地保全連合は密接に関係しています。さかのぼること1937年、国際湿地保全連合がその前身である「国際野禽調査局」(International Wildfowl Inquiry)として知られていた頃、私たちの活動は、水鳥の保全に焦点を絞り、「国際鳥類保護委員会」(International Committee of Bird Preservation)の一端を担う形で始まりました。

水鳥は目につきやすい生物種ですが、その背後にある複雑な生態系は、なかなか目に見えるものではありません。いわゆる湿地の価値や生態系サービスを提供するためには、全体として生態系のシステムが必要です。国際湿地保全連合は、湿地の管理と保全がうまくいっているかどうかを判断する一つの目安として、水鳥の重要性を訴えています。

私たちは、水鳥の個体群サイズや増減の傾向をモニタリングし、湿地の保全や管理に関する方針決定に活用するためにデータを解析することで、水鳥の保護を促進しています。また、国際条約やその他の手段を通して、フライウェイレベルの行政活動を促進します。さらに、「世界渡り鳥の日」(World Migratory Bird Day)や「人々のための渡り鳥プログラム」(Migratory Birds for People Programme)などのイニシアチブを通して一般の人々の興味を引いたり、鳥インフルエンザやその他の病気の危険性に対処するすぐれた実践例を提言したりします。また企業と協力し、ビジネスのプロセス、政策や方針、実務において、生物多様性や湿地を考慮に含めるよう支援します。